葬式の喪主挨拶文例

悲しさを直接的にぶつけた挨拶

 

悲壮感が漂うような、取り乱したくなる気持ちをあまり抑えず直接挨拶にぶつけた例です。

 

 

『 一言ご挨拶申し上げます。主人の死はあまりに突然でした。柩を閉じた今でも信じられない気持ちです。朝は元気で会社に出て行ったのに会社で倒れるとは。病院に駆けつけたとき、ベッドの上の白い布の下に覆われた顔が主人のものであるなどとは信じられませんでした。会社の方には本当によくしていただきました。

 

今は今後のことといっても考えられる状態ではございません。しばらく静かにしてからと思っております。今でも元気だった主人の顔が前にあります。冗談であってくれたらと思います。こんなだらしがない妻や子供を置いて行ってしまうなんてひどい人だと思います。皆様のお支えをお願いいたします。きょうはありがとうございました。』

 

挨拶の立派さからいえば問題があるかもしれません。でも、こうした悲嘆が死というものがもたらす事実であるとするなら、こうした悲しみをぶつけるのも自然なものです。突然死した夫に対する切実な妻の愛情が溢れています。

 

 

こうした悲嘆の中にある遺族、まだ若い遺族に代わって親族が代理で挨拶する例もあります。喪主挨拶とは、悲しみの中にある遺族にとってはたいへんなものです。ですから短くてよいのです。故人のことを想って参列された人への感謝の気持ちを込めて、自らの言葉で想いを伝えることが重要であると思います。上手に話そう、立派な表現を使おうとは思わないことです。